2020年8月9日日曜日

近衛上奏文

 

近衛上奏文 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』  

戦局の前途につき何等か一縷でも打開の理ありと云ふならば格別なれど、最悪の事態必至の前提の下に論ずれば、勝利の見込なき戦争を之以上継続することは全く共産党の手に乗るものと云ふべく、従って国体護持の立場よりすれば、一日も速に戦争終結の方途を講ずべきものなりと確信す。 

(御下問)もう一度戦果を挙げてからでないと中々話は難しいと思ふ。


 多分、天皇は納得してなかったし、仮に、納得して「よっしゃ、戦争集結に早速動こう」としても、即時の戦争終結は無理だったんだろうな、とは思う。

 図書館に頼んでいた日本人のための憲法原論 (小室直樹)をつい最近読んでいたら、旧憲法制度のもと、天皇に拒否権はあったのか(p.403~)という議論があって、結論としてはなかった、と。

 天皇は政府のいいなりで、かりに拒否しても無視されるだけ。226事件と御聖断のときのみ、天皇の意思が反映されたが、これは、政府が機能しなかったときなので、この2例をもって拒否権があったとは言えない、と。


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