二審も認める

 伊藤詩織氏の性被害、二審も認める　ただし公表内容の一部は「不法」

　「合意があった」と訴えた山口氏に対し、一審判決は、伊藤氏が電車で帰る意思を示したのに近くの駅に寄らず、山口氏がタクシー運転手に指示してホテルに向かったと指摘。山口氏が説明した性行為前後の行動が伊藤氏に送ったメールの内容と「矛盾している」と認め、「供述の信用性に重大な疑念がある」と判断した。

　伊藤氏の説明については、実際の行動と整合することなどから信用性が高いとし、「会食直後から強度の酩酊（めいてい）状態で、自らの意思でホテルに行っていない」と認定した。性行為があった日に医療機関を受診していたことや数日内に友人や警察に被害を相談していたこともふまえ、「性行為には合意がなかった」と結論付けた。