2021年3月25日木曜日

内閣の暴走を止められない憲法では駄目だべ?

 

東京新聞 <社説>
国会召集訴訟 憲法上の義務のはずが 2021年3月25日 
那覇地裁は昨年六月に「原告敗訴」ながら、(1)臨時国会召集が憲法上で規定された法的義務である(2)この問題は司法審査権の対象(3)(五三条で)内閣の裁量の余地は乏しい−ことが判決で確認された。


那覇地裁 憲法53条違憲国家賠償請求事件PDF
確かに内閣による臨時会の召集決定を司法審査の対象とし,違憲判断をした場合には,国政に与える事実上の影響が少なくないことは否定できないものの(原告らは,仮に本件において違憲判断が5 された場合でも,被告に慰謝料の支払義務が発生するにすぎないなどと主張するが,現実の影響を考慮する,主張は採用することができない。),前記のとおり,内閣が憲法53条後段に違反して臨時会を召集しない場合には,議院内閣制の下における国会と内閣との均衡・抑制関係ないし協働関係が損なわれる可能性があると考えられる以上,これを司法審査の対象 から外すことが相当であるとはいえない。これに反する被告の主張は採用することができない。

 

以上によれば,憲法53条後段に基づく臨時会の召集要求に対して,内閣は臨時会を召集するべき憲法上の義務があるものと認められ,かつ当該義務は単なる政治的義務にとどまるものではなく,法的義務であると解されることから,同条後段に基づく召集要求に対する内閣の臨時会の召集決定が同条に違反するものとして違憲と評価される余地はあるといえるものの,他方,憲法53条後段に基づく臨時会の召集要求をした国会議員に対して,内閣が国賠法1条1項所定の職務上の義務として臨時会の召集義務を負うものとは解されないのであるから,内閣が召集要求をした個々の20 国会議員に対し,国賠法1条1項所定の損害賠償義務を負う余地はなく,政治的責任を負うにとどまるものといわざるを得ない。


 那覇地裁の判断のほうがましかもしれんけど・・・内閣の53条違反は、内閣と国会の均衡抑制も破壊する、と。そうかもしれんが、その内閣が暴走しても司法の歯止めが効かないなら、内閣と司法の均衡抑制関係も破壊するよなああ。

 内閣が憲法違反したときちゃんと抑止できるように司法に権限を与えるように憲法改正をしないと。

 憲法を守るためにも憲法改正が必要な場合もある。野党はおそれずに憲法改正に向き合うべき。


 

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