2022年3月6日日曜日

”There is no ultimate arbiter or leviathan in the system that states can turn to if they get into trouble and need help.”

 

 「ウクライナへの兵器供与と本格制裁を進めれば」プーチンは打倒できるのか?

 プーチンの意思は固く、ウクライナはゲリラ戦に持っていくしかない、というのがアメリカの軍事評論家たちの評価。経済制裁が本格的に効き始めるのは年単位とも言われる。(Full effects could take months or even years)

  いずれにせよ、長期戦になる。ロシアは苦境に立たされば立たされるほど、なりふりかまわず無差別の攻撃にでよう。それまでに町は破壊され、市民は虐殺される。

 

  力による現状変更は許さじ、という国際社会の秩序を破壊したのは確か。 ロシアが非難されて当然。

 しかし、現状の世の中では、国際社会に秩序を回復する統一的な機関も権力もない。それが、リアリズムの前提である。


 The theory begins with five assumptions about the world, which are all reasonable approximations of reality. First of all, states are the key actors in international politics, and no higher authority stands above them. There is no ultimate arbiter or leviathan in the system that states can turn to if they get into trouble and need help. This is called an anarchic system, as opposed to a hierarchic one.

 富裕国にワクチンが優先されて、世界中の人がワクチンを平等に受けられないのは不公平だがそれを強制的に正せる強制力をもった世界的機関は存在しない。

 全く秩序がないわけではないが、しかし、つまるところ、富裕国、アメリカやロシアのような軍事大国のわがままがまかり通るのが現在の国際社会なのである。

 国際秩序を乱し、市民虐殺をしたプーチンとロシア軍を世界中がこぞって立ち上がり成敗するか・・・・というとそんなこともしない。できるのはウクライナに対する軍事提供、情報提供と医療提供と声援だけ。

 それをしても、多大の犠牲と損失がでることは確実。

 だとすれば、それを避けるために、国外退去や譲歩をしても早期の停戦を呼びかけることは不合理とはいえない。

 悪が勝つことになる。しかし、生き延びる人たちは多い。

 大国の我がままがまかり通る世界で、実現しない正義を叫んで多大な犠牲を払うか、悪に屈服しても犠牲と損失を最小限に抑えるか・・・・究極的には当事者の選択にかかっており、どちらを選んでも間違っているとはいえまい。

 いずれにせよ、ロシアと中国、そして北朝鮮という軍事独裁国家ーーと強烈な反日ウルトラナショナリズムに蝕まれている韓国ーーを隣にもつ日本としては、このさい、ロシアを徹底的に疲弊させる必要がある。

 ロシアと中国が結束して中国に漁夫の利を得させるのもまずい。ロシアの企業と取引した企業を制裁する第2次制裁も必要だろう。

 世界は経済的に低迷、混乱するだろうが、世界中が軍事的に火の海になるよりましだろう?






 

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