Why John Mearsheimer Blames the U.S. for the Crisis in Ukraine https://t.co/ndGGe11s4p @NewYorkerより ウクライナ侵攻後も見解は変わっていないようだ。ともあれ今のプーチンはリアリストなのだろうか。
— mozu (@mozumozumozu) March 2, 2022
ミアシャイマー先生は明快だなああ。尊敬する。
The Monroe Doctrine, essentially.
Of course. There’s no country in the Western hemisphere that we will allow to invite a distant, great power to bring military forces into that country.We do have that say, and, in fact, we overthrew democratically elected leaders in the Western hemisphere during the Cold War because we were unhappy with their policies. This is the way great powers behave.
大国は、自分の影響圏に他の大国軍事的影響力を引き入れたくない。
No, I don’t think he has designs on Kyiv. I think he’s interested in taking at least the Donbass, and maybe some more territory and eastern Ukraine, and, number two, he wants to install in Kyiv a pro-Russian government, a government that is attuned to Moscow’s interests.
キエフの首をすげ替えて、東ウクライナをとる、のが目的だ、と。
ーードンバスないし、ドンバスからクリミアあたりまでなら成功したかもだけどキエフの操り人形担ってくれるひとがいない。他の地方も襲ってしまったから、ウクライナとしても東ウクライナについても譲歩できまい。
He said, “Whoever does not miss the Soviet Union has no heart.” And then he said, “Whoever wants it back has no brain.”
プーチンはソ連復興やロシア帝国の再興を目指していると論じる人たちが後段を省略して引用するわけだね。
He’s not going to turn to the Baltic states. First of all, the Baltic states are members of nato
NATO諸国までの攻撃はないだろう、と。
Russia is not a serious threat to the United States. We do face a serious threat in the international system. We face a pure competitor. And that’s China.
We should be pivoting out of Europe to deal with China in a laser-like fashion, number one. And, number two, we should be working overtime to create friendly relations with the Russians.
これもそのとおりだけど、アメリカはなぜか、欧州や中東に引きずられてアジアに集中しないんだよなああ。
In other words, if you’re fighting against Nazi Germany from 1941 to 1945, you know the rest of the story. There are other occasions where those arrows point in opposite directions, where doing what is strategically right is morally wrong. I think if you join an alliance with the Soviet Union to fight against Nazi Germany, it is a strategically wise policy, but it is a morally wrong policy. But you do it because you have no choice for strategic reasons. In other words, what I’m saying to you, Isaac, is that when push comes to shove, strategic considerations overwhelm moral considerations. In an ideal world, it would be wonderful if the Ukrainians were free to choose their own political system and to choose their own foreign policy.
But in the real world, that is not feasible. The Ukrainians have a vested interest in paying serious attention to what the Russians want from them. They run a grave risk if they alienate the Russians in a fundamental way
戦略的観点と倫理的観点についてーーここが一番おもしろいところ。
例えば、ナチが相手の場合、戦略的観点からも倫理的観点からナチを退治することが正しい。しかし、戦略的に正しくても倫理的に正しくない場合もある。ナチを倒すのにソ連と組むのは戦略的には正しくても、倫理的には正しくない。しかし、他に戦略的方策がないのでしかたがないのだ、と。
つまりは、いざとなったら、戦略的考慮のほうが倫理的考慮より大事なのだ、と。理想的な世界ではウクライナの人たち自由に外交政策を選択できたら素晴らしいということになろう、しかし、現実にはそうもいかず、ロシアの意向に沿わなくてはならないのだ、と。
つまり、ロシアのやっていることは倫理的には間違っているが、ウクライナが戦略的にやるべきことは、アメリカと縁を切って、ロシアの意に沿うことだ。NATOの東方拡大がなければ、クリミアやドンバスはウクライナのままだっただろう、と。
ーー注意しなくちゃいけないのは、戦略的にはロシアにあわせていたほうがよかった。しかし、倫理的にはロシアがそうしたことを実質強制するのは間違っているわけですね。(同じことはアメリカが自分の影響圏でやっていることにもいえる)
”Military expert says Kyiv will likely fall”
ここでリアリストとリベラルの議論は噛み合わない、といいましたけど、ここのところですね。
いじめっ子がいたらとりあえずいじめっ子の言うことを聞け、と。生き残ること、損害が最小限なのが第一だろう、と。これがリアリスト的観点なんでしょうね・・・・まあ、いじめっ子が弱くなったときやり返せばいいじゃないか、みたいな感じでしょうね。
一方で生存や最小限の損害という重りがある。他方で倫理的にはこうすべきだ、こうすべきではない、という重りがある。それを天秤に図る。倫理的にたいしたことないなら、まあ、我慢すべきかもしれないが、倫理的にも重いものになると戦略的考慮を凌駕することもありえる。また、名誉とか自尊心というは命より大事という人たちもいるわけで・・・・
ここらへんは本当、むずかしいところ。
出羽守や米国のポチのように倫理的に間違っていてもよらば大樹で戦略的安全な道を歩むというのも一つの道ではあるけれど・・・・ずるくても生きて繁栄できればいいか、それは潔くないとして、貧しくても清い生活を生きるか・・・あるいはその中間あたりとか・・・・そんなことあんまり考えずにとか・・・・
しかし、ミアシャイマーの語りぶりの切れには惚れますね。
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