エマニュエル・トッド
図書館に頼んでおいたのが昨日きたのでパラッと読んでみた。
ちょっと要約、抜書すると、
p15フランスではトッドの見解が冷静に受け止められる望みはなく、日本は安全地帯。
p57-58最後の1人がロシア軍に殺されるまでウクライナに武器を供給することは道徳的とはいえない。天然ガスの供給路だけ確保してロシアに出資しながら、ロシアに制裁するのも道徳的とはいえない。
p60
自信を失っていた欧州はロシアという外敵の存在のお陰で精神を保っている
p195
女性の地位も高く、選挙もある点で中国よりましなロシアを欧州が憎悪しているのは、「金髪なのに自分たちと同じように考えていない」「われわれと同じであるべきなのに異なる考え方もっている」と考えるしかない
p69
アメリカはソ連崩壊から間もないウクライナを相手に貿易赤字になるほど生産力がない。
p71米国の戦略目的①ロシアの解体②米露関係の緊張を維持して欧州とロシアの再統一を阻止するp73ヨーロッパとロシア、日本とロシアが接近して平和的関係が構築されればアメリカは用済み。米軍のプレゼンスが有用であるにはユーラシアの軍事的緊張は必要「世界の不安定がアメリカに必要」で「世界の安定にアメリカは必要」というレトリックで宣伝している。
p26
アメリカは実体経済では世界各国からの供給に依存しているが、軍事、金融では世界的覇権
ロシアの侵略を阻止できなければアメリカの威信に傷がつき、アメリカ主導の国際秩序が維持できない。
p85
核を持つことはパワーゲームにおける力の誇示ではなく、 パワーゲームから脱出して自律的になること。日本は自律をやめて欧米を模倣して攻撃的になった。
p88
日本の核保有は地域の安定につながる。
ウクライナのネオナチの役割を重視しすぎるのではないか、という印象もあるが、視点としては面白い。
ペロシの行動なんかみると「世界の不安定がアメリカに必要」というのは腑に落ちるところもあるね。
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